産業廃棄物収集運搬業許可の実務では、建設工事に伴って発生する産業廃棄物をまとめて「建設系8品目」と呼ぶことがあります。ただし、これは法令で定められた用語ではなく、業界や実務の中で使われてきた通称です。自治体の手引きにこの言葉が載っているわけではない点は、あらかじめ押さえておく必要があります。
建設系8品目の内容
一般に、次の8つを指します。廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類です。
このうちゴムくずは天然ゴムくずを指し、合成ゴム製品は廃プラスチック類に分類されます。建設現場で実際に排出される量は多くありませんが、品目としては8つに数えられています。
「ガラスくず等」とがれき類の区別
法令上の正式な品目名は「ガラスくず、コンクリートくず(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものを除く。)及び陶磁器くず」です。この括弧書きの除外規定が実務では最も重要になります。
解体工事や新築工事で生じたコンクリート破片は、この区分ではなくがれき類に該当します。一方、製品として製造されたコンクリートブロックのくずやインターロッキングくずなどは、ガラスくず等の区分です。同じコンクリートでも、どこから出たかで品目が変わります。
品目名だけでは判断できない
建設系8品目は、品目名だけで産業廃棄物かどうかが決まるわけではありません。建設工事に伴って生じたものか、どの工程から排出されたかを踏まえて判断されます。
特に紙くず・木くず・繊維くずには業種限定があり、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの)は産業廃棄物となりますが、事務所の日常業務から出た紙くずなどは事業系一般廃棄物として扱われます。
また、建設工事に伴う廃棄物の排出事業者は、原則として元請業者です(廃棄物処理法第21条の3第1項)。下請業者が現場から廃棄物を運ぶ場合、他人の廃棄物を運搬することになるため、原則として収集運搬業許可が必要になります。
許可申請時の注意点
申請にあたっては、実際に取り扱う品目のみを記載すること、品目区分は各自治体の手引きの表記に合わせることが重要です。同じ「建設系8品目」という言葉を使っていても、都道府県ごとに書き方や運用に差があるため、申請先の手引きの確認は欠かせません。
なお、建設工事から出る産業廃棄物はこの8品目に限られません。現場によっては汚泥や廃油、石綿含有産業廃棄物なども発生します。扱う予定の品目を漏らすと、後から変更許可の手続きが必要になりますので、事業計画の段階で整理しておくことをおすすめします。
建設系8品目の区分の判断や、産業廃棄物収集運搬業許可の申請でお困りの際は、行政書士吉田哲朗事務所へご相談ください。当事務所では、取扱品目の整理から自治体の手引きに沿った申請書類の作成、更新許可・変更許可の手続きまで対応しております。対応エリアは愛知・岐阜・三重です。初回のご相談は無料ですので、このページ内のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。